最後まで読んでくれた、あなたに
ども、作者のマンサクと申します。
またまた救いようのない話を書いてしまいました。相変わらず愛を語る小説は苦手ですね(笑)キャラを使い捨てて、そんで終わり...自分の作った小説のキャラくらい愛せよって言われるんですが、逆についついいじめてしまいますね。
さて、この十六夜残月抄という作品についてですが、語ることは結構あったりします。約半年間に渡り、断続的に連載を続けてきた作品ですので、作品自体への思い入れはそれなりにあるんです(キャラは愛せないけど)
まずタイトルですが、これ、特に意味はありません。くノ一ものを書くにあたり、ありふれたのは付ける気にならなかったので、なんかいいのないかなぁと辞書をめくっていたらこれが目に付いたのです。古典ですが、タイトルだけパクリました。本当は「抄」は抄本という意味なんで、おかしいんですけどね、私のエロ小説にこれ付けたら...でも語呂が気に入ったので、まあ硬いことなしってわけで決めました。随分いいかげんです。
んで、朝凪さんから投稿の要請を受けて書き始めたんですが、頭の隅には、自分のサイトに連載した「囚われた雌豹」というのを常に意識していました。というのも、これが私が書いた小説の中で(情けないことに)唯一完結している話なんです。がそれゆえか、予想以上の反響を戴けたんです、これが。
6話ほどの話で、これだけのメールを戴けるとは思って無かったので少々驚いたのですが、感想と共に、いろいろ要望も含まれておりました。それらは私の勉強不足を補う上で大いに参考になりましたし、世界には様々な考え方があるもんだ、と関心したものです。こういう風に書きなおしてほしいというようなのもありましたが、基本的に一旦発表した作品をいじるのは潔しとしないほうなので、同じような題材でもう一度かいてみたい、勝負したいという思いが昨年の年末ころは、ひしひしと自分の中で盛り上がっていました。
そんな中、朝凪さんの申し入れは、ちょうどいいタイミングであったので、「じゃ、もう一度他サイトで雌豹を書きなおそう!」と思い立ったわけです。
といっても、全く同じ物を書くわけにもいきません。ネタを考えねば..とアイデアノート(私は思いついたネタは例え会議中であろうともノートに書き写しておくのです)をめくったときに、十六夜の原型ともいえる「くノ一」ネタが見つかったのです。
当初は、短編用のアイデアでして、くノ一が敵を倒したと油断した後で憑依され、身体を操られてオナニーさせられたり、媚薬を塗られたりするのだったんです。十六夜でいうとちょうど11話・12話くらいの話でしょうか。縄での拘束から更に進んで、体の自由を完全に奪うことよって、精神のみで裏切った肉体と内部に潜む敵と闘うことを狙ったのです。思いついたときは、あんまし使われてないネタだな、いけるかも...とか喜んだんですが、やはり2、3話じゃインパクトがない。どうするかなあ、と悩んだ末に、結局ダラダラと前半部分を伸ばすことになりました。構成的にも妙に「雌豹」と似ていますので、10話まで読まれて、「一緒のことしてるだけじゃん」と怒られないかとビクビクしてました(笑) いろいろやってるようですが、媚薬を飲ませて、いたぶり、仕上げに塗り薬+飲み薬で「鬼に金棒」ってのは、進歩がないですね、全く。
で、後半部分は、初の「触手もの」に兆戦したんですが、「屈伏」に来ていただいているかたにも結構触手ものは需要が多いみたいですし、もちろん私も好きですので、自分なりの触手ものを是非書いてみたかったのです。もちろんうまい人にはかないませんが、ただ触手が蠢いているじゃなくて、できるだけグロテスクな様を書きたかったのです。うーん、うまくいってるかなあ(ま、読んで判断してくださいませ)
書く程に勉強って感じですね!
触手を出したことにより、浮世離れした感は否めません。やってることといえば、ピンクパイナップルのエロアニメと大して変わらないからです。でもエロアニメを見たときに感じるフラストレーションは勘弁してほしいところなんで、自分の作品は「60分間ひたすら責めつづけられる」という事を目指しました。くどいぐらい、妄想の限りを尽くして責めつづけようと...実際「雌豹」のときにも、これ以上やると気が狂うかな?というところで落とし所をつけたんですが、読者の方から「もっと責めてほしい」と感想がきたときは驚くと同時に、「なんだぁ、もっとやってもいいのか」と安心したもんです。反面大多数の人にとっては、かなりくどい小説になってしまったかな?と反省してます。
それ以外に述べたいこと、細かい反省点も数多いのですが、それはまた「屈伏浪漫」にて展開していきたいと思います。これ以上くどくど述べても嫌われそうなんで(笑)
で、最後になりましたが、結構長い話になってしまったこの作品、読破していただき本当にありがとうございました。何の一言もいりません。最後まで読んでくれた、その事実だけで本当にうれしいのです(こんな素人の文章、読んでもらえるだけで幸せですよ!)。
もし、どこかしら気に入っていただけたら、そんなあなたのために、これからも小説を書いていきたいと思ってます。また別の機会に、別の場所で(今度は自分のサイトかな?)お会いしましょう!
06/15/99 自宅にて マンサク